2022.
12.
03
映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の2ndトレーラーを見て、
マリオはなぜ弱く描かれているのか?宮本さんの描くマリオ像とは?そんなおはなしです。
※個人の妄想と想像を含みます
先日、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の2ndトレーラーが公開されましたね。
それを見て個人的に印象的だったのは、ちょっと頼りないマリオの姿。
ドンキーコングにボコボコにされ、ファイアバーにビビり、ちくわブロックで落ちる…。
マリオといえば何でも万能にこなすスーパーヒーローのイメージがありますから、ちょっと意外ですよね、
果たして映画のマリオはどのように描かれるんだろうかという、僕個人の勝手な考察と雑談です。
マリオを弱く描いているのは、いくつか理由があると思うんです。
1つは、成長を描くこと。
初めは弱いけど、強敵に立ち向かうために困難を乗り越えて強くなっていく、という王道の展開ですよね。
初めからマリオが強くてクッパをあっさり倒したら、物語になりませんから。
『スーパーマリオブラザーズ』以前の話である説もありますから、
初めてキノコ王国に来たマリオが、ピーチ姫と出会い、ピーチ姫を守るために強くなっていくと。
ピーチ姫と同行しているシーンもありましたが、ピーチ姫を守る存在として感情移入させるためなんじゃないかなーとも思います。
結局は途中でさらわれるんじゃないかと。
そして、もう1つ重要なのは任天堂の宮本茂さんが深く関わっていることです。
宮本さんといえばマリオの生みの親ですから、ある意味もっとも深くマリオの人物像を理解している人です。
そういう意味では、宮本さんが思い描くマリオ像って映画のこういう感じなんじゃないかなと思っています。
というのも、過去に出た『マリオサンシャイン』のインタビューの中で、
宮本さんは「マリオは労働者系のヒーローっていうふうに決めている」って言っているんですよ。
また、同じインタビューの中でこういうことも言っています。
「今回、マリオが落書きを消すっていうのは、ちょっと嬉しかったんですよ。
あまり高尚じゃないし、かっこよくないでしょう?」と。
なので、宮本さんの思うマリオ像っていうのは、何でもできるかっこいいスーパーヒーローというよりは
どちらかというと、等身大の、汗かいて泥まみれで頑張るおじさんみたいな感じなんじゃないかと思いますね。
じゃあ一体、マリオ像はどのように造られてきたのだろう?
というと、やっぱりゲームに依存したパーソナライズだと思うんですよね。
ゲームデザインから設計されたキャラクターなんですよ、マリオって。
マリオがどんなゲームにも出せるように、深いキャラクター設定がされてないことは有名ですよね。
だからゴルフだってテニスだって、ドクターだって麻雀だって、何でもできる。
ゲーム体験をより刺激的にするために、人間離れした能力を持つ。
タヌキの着ぐるみで空だって飛べるわけです。
その上、メタ的にいえば
ゲームだから困難(タスク)があって、それに立ち向かってクリアしなければならない。
それ故に何でもこなせるスーパーヒーロー像が作り上げられてきた。
まぁ、厳密にいえばそれはマリオではなく、プレイヤーの経験値なんですけどね。
マリオはプレイヤーの分身なんです。
まぁベースとなる性格はマリオやルイージたちにもありますけど、
それもゲームによって微妙に異なっていますよね。RPGとか
だからこそ映画のマリオがどのように行動し活躍するのか未知数なので、楽しみなんです。
我々がコントローラーで操作するマリオじゃないですからね。
さぁ、そんな『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は2023年4月28日公開です。
今後また新たな情報が出てくれば印象も変わってくるでしょうけど
色々予想できるのは公開前の今だけですからね。
妄想も含めてあれこれ想像するのを楽しんでいきましょう。
個人的にはブラッキーが公開されるのを楽しみにしています。